大阪旅行について 4

sanjou.hatenablog.jp sanjou.hatenablog.jp sanjou.hatenablog.jp 現代では俺たちの手のひらの中に。 俺も死ぬまでに曼荼羅を作りたい。 ここから、お前たちがよく見える、と言った。 頭がいくつも欲しい人生だった。 背面は緑になっているから気を付けろ。…

悪夢について 7

部屋の窓がすべて閉められていて、隙間から陽の光が射している。朝なのか昼間なのか。夕方なのかわからない。 自宅で親と二人で食事を目の前にして、皿の上に蝶の幼虫を焼いたものが何匹か乗せられている。火が通っているはずなのにまだ動いていた。 それを…

大阪旅行について 3

sanjou.hatenablog.jp sanjou.hatenablog.jp 「太陽」と「塔」という言葉を同時に摂取できるものがあるという。 国立民族学博物館。 俺の民族。お前の民族。俺たちの民族。 俺たちは世界中で俺たちじゃなくなりたがっている。 俺たちは世界中で俺だけを見て…

大阪旅行について 2

sanjou.hatenablog.jp 大阪市立自然史博物館の前には骨があるんだ。そして下から見られるんだ。 気づくとキノコが生えていることもある。 生きている限り。死してなお。 獲物を体内から食らう寄生バチの生態は、ダーウィンに「神がこれを創造するはずがない…

大阪旅行について 1

はじめに 大阪に行ってきた。モディリアーニを見るために。他の造物を見るために。 お写真 中之島。 中之島2。都会だな。 滞在に使った岸里玉出。人がいない。 ホームから。撮り鉄でなくても、エヴァ世代は線路と架線が見えるとテンションが上がる。 駅に人…

『裏バイト:逃亡禁止』95話の感想、もしくは労働なんぞやについて

はじめに 「黒岩案件」開始の感想はこちら。 sanjou.hatenablog.jp 労働なんぞや 文字通りの新章となった「黒岩案件」決着。 内容にはほとんど触れないし、オチもほぼ書かない。ただ、「労働」というものについて、なんとなく気づいたことがあったので書いて…

今日、脳から捨てたものについて ⑨

はじめに 主旨はこちら。 sanjou.hatenablog.jp 以下、捨てたもの ・本人が一番飽きてるやん 『相席食堂』。正確には、「本人が一番飽きとるじゃない」。 スギちゃんが持ちネタの「ワイルドだろ?」を流し気味にやったのを目ざとくとらえたノブのツッコミ。…

わからないことについて 2/2

sanjou.hatenablog.jp 碁の石をどこに置くか、機械に尋ねて返ってきた答えがなぜそうなったかわからないものであっても、それが誰かを傷つけることはない(おそらく)。 当然ながら、だからといって、すべての状況においてAIが提案する答えを信頼すればいい…

わからないことについて 1/2

何年か前に仕事で統計をつくっていたときに、Excelの表計算で算出した答えを電卓で検算するという作業をやっていた。意味があるのかないのか、持ち家借り家論争に匹敵する永遠の論題と言える。 俺は「こんなん意味ねえだろ、どうせ間違ってねえんだからよ」…

早さについて

どうも、世の中が早すぎる。 大きな事件があったので報道や意見交換が過熱するのは当たり前なのだが、起きてから、まだ一週間も経っていないのに、その背景や因果関係にまで言及されていて、正直言って目が回っている。 テレビでもSNSでもこの話題から逃れら…

ツバメについて

近所にある店の軒先にツバメが巣を作っていて、雛が3羽かなりでかくなってるなー、と思っていたら、この数日で全部巣立ったらしい。今朝見てみたら、巣がもぬけの殻になっていた。 そもそも、なんで飛び立つのか不思議でならない。人間だったら「そろそろ、…

監視について

電車内で置き引きに遭ったことがあって、荷物を網棚に置いて座席の前に立っていた。席が空いたので荷物をそのままにして腰かけて、降りる駅になったので立ち上がったらなくなっていたのだ。 頭上で自分の持ち物に手を伸ばしている人間がいたはずなのに気づか…

今と未来について

十何年間ぐらい、ずっと、「今と未来のこと」を考えている。 ひどいことが起きたときに、そのショックや悲しみ、怒りの感情が「今」ここにある。俺はそれが自分の中に氾濫するのを感じる。 ある意味、露悪的な言い方をすれば楽しんでもいる。 この強い感情の…

2022年7月7日について

人んちの。石塀の。紫陽花。 電線の写真を一枚までにとどめる禁則。 意味があると思うとつらいので、ないと思うことにしたら、もっとつらくなっちゃった。 月ってやつがあるらしいぜ。この世界には。 2022年7月7日。

経済、思想、信仰。最後に言葉。『チ。―地球の運動について―』8巻(最終巻)の感想について

はじめに 超話題作、8巻で完結。 あらすじと結末について細かくは触れないが、59~62話(最終話)までの俺なりの解釈と、「あの言葉」について考えたことを書いておく。 59~62話(最終話) 色々と勘違いしている可能性もあるが(だったら恥ずかしいな)、58…

穴について

穴 勤め先の駅にあるゴミ箱を職場からの帰りしなに見ると、ゴミを詰め込んで詰め込んで詰め込んでゴミ箱の口からビニール袋が変なかたちのまま飛び出して、ゴミとゴミの隙間にまでこれでもかというほどゴミが差し込まれ、さらにその上にゴミが乗せられていて…

2022年7月3日について

紫陽花は気づいたら咲いている。 川好き。配管も。 基本的に2羽いると仲違いしていることが多いが、この人たちはお互いに毛(羽)づくろいしていた。 鳩は嫌い。 ローソンでアイスコーヒーを買う。 注ぐときに氷にヒビが入ってばしばしいうのが好き。どこの…

黒岩案件。『裏バイト:逃亡禁止』第93話の感想について

はじめに ※ 特定の職業を差別するつもりはないですが、ご覧になって蔑まれていると感じた方がいたらお詫びします。 感想 好きな漫画でも、あんまり一話ごとの感想は書かないのだが、ちょっとすごいので書いておく。 掲載先であるプラットフォームの裏サンデ…

2022年7月2日について

波打ち際に、父親らしき男性に手を引かれて、小さな子供ともっと小さな子供の二人が立っていた。 俺もああいうことがあったかな。覚えてないが、きっとあったんだろう。 人生のすべてが、親に手を支えられて生まれてはじめて海の中に入っていったときにあっ…

メディアについて

sanjou.hatenablog.jp それが例え、心身を賭したような告発であっても(に見えても)、性悪説に立ち、この社会と俺たち自身を守ろうとする限り、真偽不明のものに手を出してはいけない。 それが、詳細を伏せ、あるいはぼかすことでしか告白することのできな…

今日、脳から捨てたものについて ⑧

はじめに 主旨はこちら。 sanjou.hatenablog.jp 以下、捨てたもの ・回れぬ者は死 テクモが発売した『がんばれギンくん』というゲームの中の「カレーの王様」というミニゲームにおける、王様の周りを飛びながら周回するというルールを表したもの。 『がんば…

今日、脳から捨てたものについて ⑦

はじめに 主旨はこちら。 sanjou.hatenablog.jp 以下、捨てたもの ・おみそ ゲームには参加しつつ、鬼ごっこの鬼にならないなどの優遇を受けている者。1980〜90年代には存在したが、いまでもまだあるのだろうか? ・おみそデッキ 本田はおみそであった。 そ…

『ゴールデンカムイ』30巻の感想について

30巻。次が最終巻とのことで。 ここまで、めちゃくちゃ重厚な物語を読ませてもらってきた。2014年連載開始だから、ものすごく長期連載ってわけじゃないんだよな。 でも、作者はもちろん、登場人物の一人一人にお疲れ様と言いたくなるこの感覚。 堪能した。見…

話を盛ってるとしても/これ自体は嘘だとしても、というのは危険であることについて

今のタイミングでこの話題に冷や水を浴びせるようなマネをしても、俺がパブリックエネミーになるだけだろう。 そもそも気勢をそぐことが目的でもない。 だから、具体的な例は挙げず、一般論として書いておく。 何かを告発したり、糾弾したりする発言があって…

子どもを見たときと映画の暴力シーンで笑うことについて

以前、猫の柄はなぜ頭や背中についていてお腹や足先にはついていないのか、というネットの記事を見ていたとき、「絵の具を上から垂らすようについていくものだから」と説明してあって、もう一つ腑に落ちなかった記憶がある。 納得いかなかったのは、これが解…

複雑さについて

インターネットを利用した選挙工作に関する本をいくつか読んでいる。 その中で興味深かったものに、『ディープフェイク』という書籍で紹介された、Internet Reseach Agency(IRA)というロシア企業による「荒らし」作戦の一つがある。 ロシア政府との関与が…

『ここは今から倫理です』7巻をふまえて、正しく生きることについて 2/2

ここまでの話 生活していると、いくつかの「正しさ」が自分の中でぶっつかることがある。 sanjou.hatenablog.jp 続き。 それぞれ基準の違う「正しさ」が自分の中で喧嘩したとき、どれが優先されるべきか。 哲学者のカントは、「殺人鬼から追われている友人を…

逆について

『いいね! 戦争 兵器化するソーシャルメディア』(NHK出版)という本にフェイクニュースに関するエピソードがたくさん紹介されていて、その中で特に興味深いものがあった。 ところで、フェイクニュースの本場というとロシアという感じがする(インターネッ…

自分というのは、思った以上にどうでもいいものなのかもしれないことについて

何ヶ月か前に、ウクライナの難民を支援するためにUNHCRに5,000円を募金した。 もちろん、何かの助けになりたいという気持ちがあってそうしたのだ。ただ、もっと全然別のところで、大層に俗な背景もあって、たまたまそのとき余剰で動かしていた仮想通貨で儲け…

『ここは今から倫理です』7巻をふまえて、正しく生きることについて 1/2

はじめに 正しく生きることと、哲学と倫理の違いについて重要な巻だと思ったので書いておく。 内容としては、生徒個人に関するエピソードが三つと、今の学年の総括となる「なぜ人を殺してはいけないのか」のディスカッション、最後に高柳が学生だった頃の思…