ソニックマニア2015の感想について Prodigy、電気グルーヴ編

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  音楽イベント観に行くのを「参戦」とか言いだしたら人間もう終わりだな、と思っている。

 なんかわざわざ人に言って聞かせてる感じがするじゃないか。うるっせーつぅんだよ。どうせ俺には一緒に行く相手はおろかそういうこと言う知り合いもいねえよ、ってんで面白くない気分になる。

 

 というわけでソニックマニア(幕張メッセで開催されているサマーソニックの前夜祭的なやつ)2015に参戦してきた。一昨年、昨年に続いて3年目の参戦となる。

 以下、Prodigyと電気グル―ヴの感想です(PerfumeMarilyn Manson編はこちら→ソニックマニア2015の感想について Perfume、Marilyn Manson編 - 惨状と説教)。

 

 Prodigy…圧巻。それ以外の感想は蛇足

 やべぇ。

 Prodigyやべぇ。

 

 なんとなく行ったんすよ。ちょいちょい名前聞くから。俺くらいの洋楽ツウでもちょいちょい聞く程度だから、ま、そんな有名じゃないんだろうけど、ま、行ってやっか、みたいな。

 すんませんでした。すごかったっす。

 

 1時ごろ開演。

 シンプルで電子的、金属的なメロディがループするところにバカみたいに体に響くドラムの音、ホストのコールみたいな、でも300年くらい修行した果ての極地みたいな、めちゃくちゃオーディエンスを煽るボーカル。

 最初後ろの方で観ていたのだが、なんか前の方の盛り上がりがヤバかったんですよ。で、あれ、なんかスゲーぞ、となって。できるだけ前に移動した。

 

 純粋な盛り上がりではこの日一番だったんじゃないだろうか。ボーカルの人(二人いる)の煽り方がほんとものすごい。

 もともと曲自体が、なんにも知らない俺でもどこではしゃげばいいのかわかりやすくできてると思うのだけど、この歌う二人が観客を誘導して爆発力を最大限高めている。演奏する側と聴く側と、一緒にこの空間を作ってる感じが尋常じゃない。

 帰ってすぐに近くのTSUTAYAでアルバム借りてきました。もし同じように探していって見つからなかった西東京の人、すみません。俺です。一週間後には返します。すみません。 

 

電気グルーヴ…おっさんの中のおっさん、瀧のおっさんを浴びて明日からも生きていこうと思う

 おっさんの一つの完成形であり、俺の目指すところのおっさんである瀧のおっさん。 おっさんオブおっさんズ、瀧のおっさん。

 その瀧のおっさんが音楽をやっているというので観に行った。一昨年に次いで2回目となる。

 

 2時30分ごろ開演。瀧のおっさんは一昨年同様、シルクハット?みたいな帽子をかぶって登場。コミカルな動きでステージを動き、聴衆を煽る。

 最高だ。

 

  実は電気グルーヴの音楽自体は特別ファンではない。でも瀧のおっさんのパフォーマンスは好きだし、電気グル―ヴが作る会場の雰囲気も好きだ。

 今回の曲の中でわかったのは『Baby's on fire』だけだったけど、でも楽しかった。みんなも楽しそうだったな。

 

 あと、瀧のおっさんは最後の曲のMCで「絶対に放しませんよぉ」というフレーズを連呼していた。おっさん何言ってんだよ。 

 

 電気グル―ヴ終演後、空いているスペースで仮眠。ソニックマニアの会場ではけっこう寝ている人を見かける。目当てのアーティストも終わり、電車が動く時間をこうして待っているんだろう。

 ソニックマニア後すぐに電車で帰ろうとするのはマジで地獄だ。会場にいた人間の何割くらいかわからないが、ともかく大勢の人間がそのままJR海浜幕張駅になだれ込んでくるからだ。

 一昨年、昨年とそれでつらい思いをしたので、今年はできるだけ現地で電車が空く時間を待とうと思っていた。寝ながらそれでができたら楽だなあってんでこうして寝ていたのだが、何時ごろまでこのまま寝てられるんだろう?という疑問はあった。

 

 5時ごろにスタッフの人に揺り起こされる。「サマソニの準備が始まるので」。なるほど、そりゃそうだ(ご迷惑かけました)。

 会場の外へ。なんとなく左手に歩いていくと、建物の陰で人が何人も寝ていた。「?」と思うが、まだ眠いし先駆者もいる安心感で俺も少し二度寝。たぶんいま思うとサマーソニックの参加者が開場を待ってたんだろう。

 

 7時前に目を覚ました。周りにはまだ人が眠っていた。

 駅に向かって歩き出す。静かで、動くものはほとんどなくて、あの人がぎゅうぎゅうに詰まったうす暗くて、でもまばゆい、轟音と歓声の空間にいたことが嘘のようだった。

 でも、路上のところどころにやっぱり誰かが眠っていた。三人の学生みたいな男の子たちが話をしている脇を通り抜けると、コンビニで買ったらしい朝飯を片手に、今日の作戦を立てていた。

 終わったものの余韻の中に、確かに始まるものへの予感があった。俺の分は終わったので、海浜幕張駅の改札を抜けると、そのままやってきた電車の座席に汗臭い体をおろして目を閉じた。

 

 なお、いわゆるEDMと呼ばれるくくりのアーティストのステージは今年観ませんでした。

 運営側のタイムテーブルの作り方もそういう人の観たい演者が潰しあったり、逆に観るものがなくて暇になったりしないように組んであるっぽい。twitterで調べても同じルート(PerfumeMarilyn MansonProdigy電気グルーヴ)で動いた人が多かったような。

 観たい演者の裏だったら無理だけど、例えば開演を早めて、そういうジャンルだけの時間帯を先に作ったら観に行ったかもなあ、とか思います。

 でも観ないかな。なぜなら俺のEDMのイメージは、黒ギャルがライムの刺さったコロナビール片手に片乳ほっぽりだしてブーメランパンツのサーファーと一緒に踊るための音楽なので(間違った認識ということを承知で書いている。なぜなら会場にそんな人はいなかったから)。

 

 来年も行きます。では。

 

 

ミュージック・フォー・ザ・ジルテッド・ジェネレーション

ミュージック・フォー・ザ・ジルテッド・ジェネレーション

 

  何作か聴いてみたところ本作の『voodoo people』がむちゃくちゃハマったのでこれを紹介。

 リリースは1994。20年前にこんな曲を作っていた人がいたことに驚く。もしLimp Bizkitより先に出会っていたら、高校生時代の重低音需要を満たしてくれたのはprodigyだったかもしれない…。