漫画

バカですみません、『へうげもの』23巻の感想について

(はじめに。非常に不遜な記事です。『へうげもの』ファンの方は、どうかご勘弁願います…) 「最近の『へうげもの』、まあ面白いんだけどさ…」 「登場人物が前より増えすぎたというか…」 「誰に注目していいかわからないというか…」 「なんつーか、昔はもっ…

『鬱ごはん』1巻の感想、もしくは自意識とかいう煮ても焼いても食えないものについて

「2m?」 旅行先の青森で入った寿司屋で、勘定に出てきた店のおばさんが言う。一瞬意味がわからなかったが、 俺の身長のことを言われたのだと気がつく。 「そんなにないですよ。そのー、雪道でも平気なように底が高い靴を履いてるんで」 「あ、それがプラス…

『双亡亭壊すべし』1巻の感想について

先日御茶ノ水に行ったら書泉ブックマートがABCマートになっていた。閉店したのは去年の9月で、ニュースにもなっていたようだけど全然知らなかった。 本の街で本屋が潰れる時代か。amazonの功罪、とか勝手に5分ぐらい考える。 確かに、俺は本も漫画もほとんど…

『ゴールデンカムイ』1巻の感想について

一時期、山に関する小説を好んで読んでいた。 熊谷達也の『邂逅の森』、坂東眞砂子の『山妣』など。山という場所がいかに人にとって恵みに満ちた場所かを知る中で、特に興味深かったのが熊に関する記述だった。 肉や毛皮はもちろん、熊はその胆嚢にものすご…

『皇国の守護者』3巻の感想、あるいは軍人とJKの共通点について

尊大と卑屈の調節ができない。 他の人に対してやたら上からになったり、逆にへつらうようになったり。後から自分のそういう態度を悔やんで、うーん、とか言ったりする。仕事帰りの電車の中や自室の隅とかで。 なので、素直に他の人を認める、ということがで…

『黒博物館 ゴーストアンドレディ』の感想、もしくは単にフローレンスかわいいぜ、の話

看護婦。女性看護師。 なんのとは言わないが、一大ジャンルであると思う。 俺は特に好きではないけども、「ああ、なるほどね」と思わせられる体験があった。 入社当初、総務課長に健康診断の提出を求められて正直に「ないですね」と答えたところ大型犬の横ツ…

『黒博物館 スプリンガルド』の感想、もしくは単に学芸員さんかわいいぜ、の話

雪の降る中を、一人で箱根の彫刻の森美術館に行ったことがある。 美術館と言っても、室内ばかりに作品を展示しているわけではない。広い敷地の中、建物から建物へと移動する間にもオブジェが設置されている。広い芝生などもあるため、美術館というよりは公園…

『秋津』1巻の感想、もしくは「ギャグ漫画に生かされているもの」について

中二病なので有能な二枚目がカッコつけて派手に必殺技かまして世界を救う話が好きである。 中二病なのでパッとしない地味男が実は結局有能で結局二枚目であり、しゃかりきになって機転を利かせて何かを救う話が好きである。 中二病なので特になんの長所もな…

『皇国の守護者』2巻の感想、もしくは課長 新城直衛について

今年度の「新入職員にきいた上司にしたい有名人」の1位は、男性が松岡修造で女性が天海祐希だったらしい。 松岡修造が職場で俺の課の課長席にいることを想像してみる。確かに良いかもな、と思う(今の上司に不満があるわけでは断じてないけど)。 自分の席と…

『おしえて! ギャル子ちゃん』2巻の感想、もしくはアラサーの社会人がスクール水着の夢を見るかについて

中学校まで水泳の授業は男女合同だった。 何年か前、テレビのバラエティでグラビアアイドルにコスプレをさせてその写真を撮る、みたいな企画をやっていて、チュートリアルの徳井義実がスクール水着の川村ゆきえにつけた「みんなの中で自分だけ発育がよくて恥…

『皇国の守護者』1巻の感想、もしくは6巻発売を待つ日々について

これからある漫画についてベタ褒める記事を書く。 たくさんの人がすでに評価している作品だ。それも、何年も前に完結している。 でも、作者の最新作の感想を書くにあたってこちらをなんとなく読み始めたところ、先にこの作品について何か人に伝えるための場…

『おしえて! ギャル子ちゃん』の感想、もしくは彼女たちの15年間について

高1のある日、教室から出た俺が下の階に降りようと階段に向かうと、上り階段の方に誰かが一人が腰かけて、携帯電話で誰かと話をしていた。 それは学年に何人かいるギャルのうちの一人だった。髪の毛を思いっきり茶髪にして、メイクして、うちの高校は私服だ…