惨状と説教

誰か山から降りてきてほたえてから山に帰っていく記事。ブログ

「NGT加藤美南が研究生降格」という見出しから感じる違和感について

 ファンの方には悪いのだが、○○48とか○○坂とかの界隈が嫌いだ(ひとくくりにするのもまずいのだろうか?)。
 メンバーのことが、ではなく、あくまで彼女たちの周囲に漂っている空気感、事業全体が形成している雰囲気みたいなものが。
 俺はあの界隈を、割と積極的に嫌っている。


 今日、「NGT加藤美南が研究生降格」という記事の見出しを見て、強烈な違和感を覚えた。その正体について考えてみたら、なんで俺があの界隈のことが嫌いなのか、その理由の一端がわかった気がしたので、書いておく。
 事前に断っておくと、記事に出てきた人を含め、いかなる特定の個人を批判するものではないし、反対に、擁護するものでもない。誰が悪いとか良いとかの話ではない。あくまで事業全体に対する批判である。
 読んでみて、こいつは何にそんなにムカついているんだろう?と感じる方もいらっしゃるだろう。俺もうまく説明できる自信はあまりないんだけど、がんばって書いてみる。

 

 ことの次第はつぎのようなものだ。先日から報道されているNGT48のメンバーに対する暴行事件と同メンバーの脱退をめぐり、別のメンバーの一人が内輪向けにメッセージを送信しようとしたところ、それが誤って外部に発信された。誤送信した者は、内容の問題性により、「研究生」に「降格」させられた。
 読売新聞を含む多くのメディアが「研究生」への「降格」を伝えており、記事の元と思われるNGT48のHPでも同じように公表されている(そもそもこちらが情報の大元だから当たり前だけども)。

 「研究生」に「降格」。
 「研究生」に「降格」ね。

 

 …それはいったい、なんなんだ?


 軽いとか重いとかではない。それ以前に、どういう意味合いを持つ、どんな罰なのだ?


 俺の苛立ちはごく単純に、そこに尽きる。「研究生」に「降格」ということの意味が、文字通りわからないということ。
 もちろん、ググればわかるだろう。

 逆に言えば、ググらなければわからない(俺はね)。
 それは、ステージに上がれないということなのか?
 ファンとの交流が一切できないということなのか?
 給料が出なくなるのか(そもそもどういう雇用契約なのか知らないけど…)?
 正規のメンバー(?)と「研究生」は何が違うんだ?
 「研究生」になるとは、要は今の立場から何を失うことで、どういう点で「罰」なのだ?
 謹慎ならわかる。
 活動自粛もわかる。
 減給もわかるし、除籍もわかる。
 「研究生」に「降格」は、わからない。

 上で書いたとおり俺はこの界隈が嫌いだし、あまり興味もない。
 暴行を受けたメンバーの方は気の毒だと思う。被害者は保護され、支援されるべきだし、加害者も加害者にくみする者も罰されるべきだと思う。しかし、なんだか申し訳ない気もするが、他のニュースと比較して関心があるかというと、正直ない。
 ただ、今回のこの報道については、公式の広報のしかたにも、それをそのままコピペしたようなかたちでニュースにしたメディアにも、強い不快感を感じたのだった。

 

 「え、要は自分がよく知らない世界の用語だから意味が理解できないってことですよね?」
 まあ、そうなんです。
 「よくわからないんですが…それの何が、そんなに嫌なんでしょう?」

 

 当然そうなるだろう。だから、俺の個人的な怒りをできるだけ理解してもらえるように説明してみようと思う。

 「研究生に降格」という表現は、罰則の内容を説明する上では「閉じられた」言い方だ。なぜなら、部外者にはそれがなにを意味するのかちっともわからないからだ。

 だからまず、新聞を含むメディアは、アイドルに興味がない人も目にする可能性がある以上、この表現を使いまわす以上ことがどれだけ自分たちの役に立たなさ、どうしようもなさを証明するものであるか、理解してほしいと思う。

 そして、メディアは言語道断として、俺は公式HPがそもそもおかしいし、もっと言ったら危ういと思う。
 なぜか。
 ここからが重要なんだけど、その理由は、ペナルティを閉じられた言い方で説明しようとする=外野は別に理解できなくてもいいし、説明する必要もない、という姿勢は、罰の内容そのものも、やがて閉じられたものにすると思うからだ。
 罰の内容が閉じていくということは、もしもこの世に一般的に適用されるべき正義や常識というものがあるなら、そういうものから外れた、その業界、文化でだけ通用するルールによって人が裁かれやすいということだ。
 そしてそういうルールは、得てして過剰に暴力的になったり、果てしなく無意味になったり、その両方になったりする。
 たとえばシノギをしくじったヤクザが小指を詰めるとか。
 連合赤軍のメンバーが自分の意志の弱さを私刑の中で「総括」させられるとか。
 魔女だと決めつけた女性に石をくくりつけて水に沈めるとか。
 それらの罰は、その共同体の中では意味があるのかもしれないが、外部から見ればまったくちんぷんかんぷんで、暴力的で、意味がない。


 もちろん、ペナルティとはある程度、それを受ける者が所属しているグループによって特色を帯びるものだ。仮に同程度の悪事を犯しても、組織によって罰が異なることもあるだろう。
 しかし、だからこそ罰則というのは、正義や常識というものに常に接続しようという意識が必要になると思う。そして結局、一般的な感覚とちゃんとつながっているということがどこからわかるかといったら、それはそのペナルティの内容について、部外者にもわかりやすく説明ができるということなんじゃないのかな?

 くだくだと書いたけど、要は「よくわからねえから気にいらねえ」ということだ。別にそれでいい。
 どうも運営は(ついでにメディアも)「研究生に降格」という表現で十分だと思っていて、それが公正な言い方で判断として成熟していて実はちょっとそういう表現をすることが秘密っぽくてカッコいいと思ってるのかもしれないけど、別にそんなことねえよ。なにがなんだかあやふやでムラ社会的でヤンキーっぽくてオタクっぽくて自己中心的で幼稚でクソだせえんだよ。

 若くて可愛い女の子たくさん集めて、一大規模で事業興して、トラブったときの対応がどっかのバカなガキレベルか反対に妙に世慣れてそこらの人間見下してる大人みたいで胸くそ悪いんだよ。

 
 もう一つ、何か言うことを付け加えることを許してもらえるなら、そういう、わかる人だけわかればいい=わからない人はわからないか、ググればいいって態度が、今回の事件がどうしてこれだけの騒動になって批判されているかの原因を、端的に表してるんじゃないかと思う。
 くどいようだけど、特定の個人を擁護したり批判したりするつもりはない。誰か、ではなく、あの空間とそこに渦巻くルール自体が嫌いなのだ。今回の件でよくわかった。
 なんだか変な文章だけど、好きなことを書かせてもらってありがとう。もしファンの方で最後まで読んでくださった方がいたら、気を悪くさせる文章ですみません。

 あとは、「研究生に降格」という言葉の意味が、俺が思っている以上にふつうの常識であったという展開にならないことを祈るばかりです。以上、よろしくお願いいたします。