惨状と説教

誰か山から降りてきてほたえてから山に帰っていく記事。ブログ

地元について

今週のお題「住みたい場所」

 ということで。

 

 23時前、ほろよいというリキュールのハピクルサワーフレーバーがいきなり飲みたくなって、コンビニまで探しに行った。売っている店舗を把握してはいないので、見つかるまでハシゴする覚悟だった。

 かつての「住みたい場所」だったこの街にいま住んでいる。越してきて3ヶ月程度が経った。

 通勤まではけっして便利ではない。土地の名前を知り合いの誰に聞かせても、「お前はどうかしている」という。俺もまあ、そうかもしれないと思う。仕事終わりに長いこと電車に揺られて、最寄り駅のホームに降り立ったときとか。自分で選んでたどり着いていながら、妙なところに来ちまった、と思う。

 コンビニをめぐって駅前までやってきた。ようやく、三軒目で目当ての商品を探し出した。

 同じファミリーマートでも売っている店舗、売っていない店舗があるのは不思議なことだ。コンビニエンスストアの流通に係る調査というは、ITや統計など総がかりで駆使されてとてつもない進化を果たしているのだろうから、それで最適なのだろうと思うが、通りが違うだけで消費されるアルコールのフレーバーが変わったりするのか。変わるのかもしれない。

 住居までの道のりを歩いて戻り始める。数分歩いただけで、あたりがとっぷりと闇に包まれる。

 連日のように雨が降り続いていた。午後になってようやく止んだ。アスファルトから立ち上る湿気は、暑さを連れてはこなかったが、水煙になって地上を漂うことに決めたらしかった。周囲がぼんやりとかすんで、闇の中で白く渦を巻いていた。

 歩き進むたびに、道のりが狭く暗くなっていく。理由はよくわからないが奇妙に贅沢だと感じる。

 この街に越してきてよかったと思う。どこかで咲いたらしい百合の匂いが強烈に香った。見回してはみたが、どこにも見つからなかった。