2016-01-01から1年間の記事一覧

バカですみません、『へうげもの』23巻の感想について

(はじめに。非常に不遜な記事です。『へうげもの』ファンの方は、どうかご勘弁願います…) 「最近の『へうげもの』、まあ面白いんだけどさ…」 「登場人物が前より増えすぎたというか…」 「誰に注目していいかわからないというか…」 「なんつーか、昔はもっ…

『鬱ごはん』1巻の感想、もしくは自意識とかいう煮ても焼いても食えないものについて

「2m?」 旅行先の青森で入った寿司屋で、勘定に出てきた店のおばさんが言う。一瞬意味がわからなかったが、 俺の身長のことを言われたのだと気がつく。 「そんなにないですよ。そのー、雪道でも平気なように底が高い靴を履いてるんで」 「あ、それがプラス…

『海流のなかの島々』の感想、もしくは自分に「殺される」ことについて

人生で自分のことしか考えてこなかった。 いまも自分のことしか考えていない。 さすがにそれを表に出してはいないけれど、俺のそういう自意識が放っている、一種悪臭のようなものに、周りの人は気がつくものなのだろうか。 少なくとも、家族や親しい友人や勘…

心地よい場所を目指してゴー。『動物たち』の感想について

幻想紀行、とでも言ったらいいんだろうか、不可思議な世界を旅することをテーマとするジャンルが俺の中にある。 それフツウのファンタジーじゃん…というと違くて、このジャンルの特徴は、作中で描かれる異界の理屈、常識を、こちらの常識と近づけようとする…

不時着…「航空機が故障・燃料不足・悪天候などのため運航不能となり、目的地以外の場所に着陸すること」について

今日こちらに来ると言っていた知り合いから電話があったので出てみると、来る途中で乗っていた飛行機が不時着してしまったのだという。 「え?マジですか。大丈夫すか」 「うん、大丈夫大丈夫。でさ、見に来る?飛行機」 「え、不時着したやつですか?」 「…

クズの地平から見えることについて

twitterを見ていたら、最近の社会人に仕事でありがちなことについて意見が交わされていて面白かった。 簡単に言うと、 社会人A「最近の社会人(部下、もしくは取引先など業務上接点のある人)は、仕事を頼んでも言われたことしかやらず、自分でその先を考え…

アメリカ大統領選でフツーにアホのように驚いただけのことについて

ドナルド・トランプが次期アメリカ大統領だという。職場で昼休みに点いていたテレビで「優勢」のニュースを観て、夜帰宅したら決着していた。 驚いた。 俺は30になったが、世間の人がちょっと引くぐらいものを知らないので、俺の中でアメリカ大統領選とはメ…

イモムシ、もしくは世の中はちゃんと気持ち悪いことについて

今朝歩いていたら、歩道のわきにイモムシがいた。 サツマイモのような色としっぽのトゲが毒々しいやつが、ずんぐりしながらそこでじっとしていた。 俺は、うわー、などと言いつつ歩くのをやめ、かがみこんでその姿をしばらく眺めていた。 虫が好きだがイモム…

サマーソニック2016の感想について(サカナクション編)

はじめに ソニックマニア2015最高! perfumeかわいい! マンソン、プロディジーカッコいい! 2016年も最高のアーティストの演奏で夜通し踊りたい! って、あれ…? 「2016年ソニックマニア中止のお知らせ」 … サマーソニック2016、サカナクション参戦決定! ……

ポケモンGOを通して思った「オタクを嫌うオタク」について

ポケモンGO界隈で様々な情報に接しながら、ある感情を抱くことが多くなった。同属嫌悪である。そのことについて書く。 俺はオタクなので、その憎悪が向かう先は同じオタクということになる。 最近ポケモンGO関連で「オタクうぜえよ」と思う機会が二度ほどあ…

ポケモンGOについて①

俺のダウンロードしたのはドードーGOだったのか、というぐらいドードーばかり出るが、たまに出るレアポケ、CPの高いポケモンにテンション上がりつつ、ポケモンGOをそれなりに楽しんでいる。 ただ、プレイしていて、広く楽しむためには、というかジム攻略する…

『双亡亭壊すべし』1巻の感想について

先日御茶ノ水に行ったら書泉ブックマートがABCマートになっていた。閉店したのは去年の9月で、ニュースにもなっていたようだけど全然知らなかった。 本の街で本屋が潰れる時代か。amazonの功罪、とか勝手に5分ぐらい考える。 確かに、俺は本も漫画もほとんど…

『クリーピー 偽りの隣人』の感想について(良かった点、総括編)

『クリーピー 偽りの隣人』はウンコである。ウンコ映画である… という感想を観終わって抱いて、その理由を整理しているうちに迷走して、「なんじゃかんじゃ面白かったです」と白状している現状である。 というわけで、ここからは良かった点及び雑多な感想で…

『クリーピー 偽りの隣人』の感想について(あらすじ、ウンコポイント編)

『クリーピー 偽りの隣人』はウンコである。ウンコ映画である。 というのが観終わった当初の感想だった。というか観ているときからそう思っていた。それは偽らざる。 映画を観終わった俺は、なぜ自分はこれをウンコと感じたのか?ということをあらためて考え…

もー別にいらなくないっすか?ということについて

もー別にいらなくないっすか?この手の報道。 心配だなあ、と思ってて、でも自分がそういう感情を抱かされること自体がわずらわしくて。 もうさ、意味なくねえですか?知ってどうできるわけじゃねえんだから。知らされた側から何が起こるわけじゃねえんだか…

桜の木の下には何も埋まっていないことについて

天気がいいので野川公園に『スティール・ボール・ラン』を持っていってそこで読んでいた。公園近くのコンビニで買ったポッキーと缶コーヒーを手に、どんどん読み進める。 「ジャイロォォォ!」 「ジョニィィィィ!」 アメリカ大陸横断レースと聖人の遺体を巡…

独我論は嘘であるとわかったことについて

「自分以外の人間はすべて心を持たないロボットである」。 そんなことを考えてみたことはあるだろうか。 人間の心は目で見たり手で触れたりすることができない。 なので、自分以外の誰かが泣いていても笑っていても、そこに心があるかどうかは、実は本当には…

どうしようもないこと、もしくは『そこのみにて光輝く』の感想について

生き物として逃れようがないこと、どうしようもないことが好きだ。 好きというか、目が離せなくなる。 絵本の『はらぺこあおむし』が好きで、生まれたばかりのあおむしがとにかくお腹がすいてしかたがないので一週間手当たり次第色んなものを食いまくる。食…