惨状と説教

誰か山から降りてきてほたえてから山に帰っていく記事。ブログ

わからないキリがないことについて

猫という生き物は毛柄によって鼻先が白かったり足の先が白かったりする。 白靴下ちゃんとかいう。 かわいい。 このような毛並みが生まれる理由について、あるとき次のような記事を読んだ。 nekochan.jp なんでも猫の色というのは、上から付いていくしくみに…

クモについて

出先の電車の中で、ふと気付いたら詰めの先ほどの大きさのクモが服の袖口をちょろちょろしていた。 えーっ、と思う。 車内で振り落としても乗客の誰かに踏まれてしまうだろうし、仮にそこで暮らしていくにしても、特別快適な空間ではないだろう。 とにもかく…

わかめラーメンを食べたことについて

久しぶりにわかめラーメンを食った。インスタントのやつ。 なぜかというと、買ったのではなく実家から送られてきたからだ。 嫌いなわけではなく、むしろ好きな商品なのだ。 ただ、30代になるとインスタント麺の消費量がどうしても衰えてしまう。限られた機会…

『異界怪談 闇憑』の感想について

はじめに 評価は次のように行います。 まず、総評。S~Dまでの5段階です。 S…価格、提供される媒体に関係なく手に取るべき。恐怖のマスターピース。 A…購入推奨。もしくはkindle unlimitedにあればぜひ勧める。恐い。 B…購入してもよい。もしくはkindle unli…

2021年10月3日について

バナナマンのラジオ番組である、『バナナマンのバナナムーンGOLD』を聴いていたときのこと。 番組中で『部屋とYシャツと私』が紹介されていて、(MCの設楽も言っていたが)はじめて、ちゃんと歌詞を耳にする機会になった。 愛するあなたのため 毎日磨いてい…

『ガードレール』を発掘して、はてなインターネット文学賞「作品発掘部門」をいただいたことについて +α

はじめに。ーお礼ー はてなブックマーク主催による、インターネット上の文章を「作品発掘」として人目に付きやすくする・推薦する、というイベントがあり、『ガードレール』という第三者の作品を応募したところ、賞をいただきました。ありがとうございます。…

『宵口怪談 残夜』の感想について

はじめに 評価は次のように行います。 まず、総評。S~Dまでの5段階です。 S…価格、提供される媒体に関係なく手に取るべき。恐怖のマスターピース。 A…購入推奨。もしくはkindle unlimitedにあればぜひ勧める。恐い。 B…購入してもよい。もしくはkindle unli…

2021年9月26日について

午前、歩いて15分ぐらいの距離の浜まで散歩に行く。 天気はかすかに曇天。まだ海に入れる気温ということもあって、人出は割りと多い。 しばらく海を見ていたが、立ったままでいるのが疲れてきたので腰を下ろし、その後肘を枕にして横になった。日光で温めら…

twitterについて

今週のお題「眠れないときにすること」 twitterについて考えることが最近多くて、どうも人間として上手に利用できていないと言うか、要するに毒だな、と思う。 世の中、面白いものや刺激的なものを発信する人々で満ち溢れていて、それをあれもこれも、とフォ…

『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』の感想について ③

「デス・ゾーン」はどこから始まっていたのか? 「登山家」栗城史多氏の半生と死を追ったノンフィクション。 ①では登山界における異物としての栗城氏について、②では彼についてときどき語られる、SNSが及ぼした多大な影響という言説について反証した。 最後…

『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』の感想について ②

ソーシャル・ネットワークは栗城史多氏に何を及ぼしたか 「登山家」栗城史多氏の半生と死を追ったノンフィクション。 前回、登山という世界における異物としての栗城氏の存在に想像をたくましくしてみたが、その続き。 栗城氏とその死については、SNSの功罪…

『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』の感想について ①

はじめに かなり気持ちを揺さぶられた。 「登山家」であり、2018年にエベレストで滑落して亡くなった栗城史多氏についてのノンフィクションだ。なお、登山家にカッコがついているのは、本人の技量や手法が問題視されたことによる。 読み終えて、三つの感想を…

サスペンスのある部分を決着させたかもしれない、『OLD』の感想について

面白かった。 上映時間は120分を切り、けっして長い映画ではないのだが、物語的なイベントが立て続けに起きるためにものすごく濃密だった。満足。 ただ、科学的な正確さや細かいツジツマを気にする人は相性悪いかもしれない。作品世界をとある強力なギミック…

ヤクザと呪術師について ①

www.yomiuri.co.jp ある人が呪術師を名乗る者から「いま、お前に呪いをかけた」と言われた。 その人は非科学的なことには興味がなかったが、そんなことを言われて、なんとなく嫌な気持ちになった。 一年後、その人は重い病気を患った。 はたして、呪いは本物…

中の人がんばれ、と思ってしまうことについて

www.moomin.co.jp 企業が何かやらかしたり、一つのプロジェクトがご破算になったときに、倫理や善悪とは別の回路で「おおう…」と嘆息してしまうことがあって、つまりは、事業に携わっている「中の人」への同情なのだった。 今回の場合でいえば、提携を解消さ…

生き物と人間について

早めに夕飯を食べたら、20時過ぎたばかりのおかしな時間に睡魔に襲われてしまい、しばらく横になっていた。 まどろみの中で出どころのよくわからない音をずっと聴いていた。何かが硬いものにぶつかるような、かつ、かつという音だ(怪談ではない。念のため)…

じいさんの墓を潰すかどうかで考えたことについて(後編)

sanjou.hatenablog.jp ちなみに、前出のサイトでは故人にバーチャルの花を手向けたり線香をあげたりすることもできる。 なんだかなあ、いちいちデジタルで安っぽいんだよなあ、と「死んだら自我は消滅」派にもかかわらずウェットな感想をもちつつ呆れてしま…

じいさんの墓を潰すかどうかで考えたことについて(前編)

先日、祖父母の骨が納まっている墓の整理について母と叔母(ともに還暦過ぎ)と話す機会があった。 祖父は次男だったため、まだ存命中に自分のための墓を買い、死後はそこで眠ることになった(などと書いているが、俺は世事に疎いのでその辺の慣習をよく知ら…

マルク・デュガン『透明性』の感想について

あらすじ 西暦2068年、グーグル社は個人情報の取得を対価として人々に様々なサービスを提供する事業を推し進めていた。体調を含む個人的な情報をリアルタイムで企業に送信することで、個人は完全に透明な存在となり、このようにして収集されたデータが形成す…

会話について(サッカーボール編)

夕方、海岸で本を読んでいるときのこと。少し離れたところで、父親らしき男性とその息子と思われる8、9歳ぐらいの男の子が、サッカーボールでパスを回して遊んでいた。 少年はなかなかボールさばきが巧みだ。男性が蹴ってよこした球をつま先で受け、勢いを流…

シリアスな場面にぶち込まれるギャグはなんのためか、について

前回の記事の内容(下記)から、いくらか続いているんですけど、こんなことを思ったという話。 sanjou.hatenablog.jp 面白い作品は、マンガに限らず、シリアスの中に笑えるところが入っていることが多いと思う。 これは、その物語がいわゆるギャグパートと真…

狂った犬のように走ることについて

tonarinoyj.jp 『ゴールデンカムイ』の最新話まで無料公開、というすさまじいキャンペーンが始まっている(9/17まで)。 もちろん、これを契機にして最新の単行本を買ってくれれば、あるいはグッズを買ってくれれば、といった利益を見込んだうえでの判断だろ…

怠け者の使い方について

職場で割と大きなプロジェクトについて他の部署の人から説明を受けていたときのこと。 俺の部で管理職を務めている者の何人かが、説明の内容について枝葉末節をいじり回すようなケチをヘラヘラしながらつけるのが続いたので、なんとなく気持ちがイラ立ってし…

彼女/彼とそうじゃない新しいものについて

あるPodcastを聴くためにSpotifyに登録したら、アカウントをつくるときに確認される性別に男性・女性に続いてノンバイナリーの項があり、時代だなあ、と思った(揶揄も称賛もありません)。 当事者たちがこれで生活しやすくなるなら、いいことだろうと思う。…

俺たちは何年クリエイティブに寿司を握れるか、について ③

今週のお題「寿司」 sanjou.hatenablog.jp 実業家の堀江氏が以前語っていたところによると、従来は寿司職人になるのに10年間の下積み期間が必要とされていたが、寿司を握る技量を身につけるのに、本来はそんなに長い時間はいらないのだ、と。 一方、まったく…

俺たちは何年クリエイティブに寿司を握れるか、について ②

今週のお題「寿司」 sanjou.hatenablog.jp こういうものを書いた。 で、じゃあ未来の労働において最大の価値をおかれるのは創造性である、という世界が到来して、寿司屋になんの関係がある、という話なんですが。 ここでもう一つ加えて意識しておきたいのは…

俺たちは何年クリエイティブに寿司を握れるか、について ①

今週のお題「寿司」 と言いながら、まあ寿司自体にはよくて数%、世の中の何か実態みたいなものには、0.1%ぐらいかすっていたらラッキー、みたいな話なんですが。 何年か前、実業家の堀江貴文氏いわく「寿司の修行に何年もかける必要はない」という主張があ…

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の感想とか、90年代の雰囲気とかについて ①

はじめに いまさら『序』ですか。 そうなんです。 本当にいまさらだと思う。 理由を二つ挙げると、まず、もうすぐ新劇場版の完結編である『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』の劇場公開が終了するというのがあった(というか、多くの劇場ではすでに終わってい…

深更について

亡くなった祖母は「○○(俺のことだ)の前世は夜鷹だ」とよく言った。夜鷹というのは夜道で男の袖を引く江戸時代の娼婦のことで、俺が深夜に外を歩き回るのを好んだから、そう呼ばれたのだ。 特に目的があってそうするわけではなく、俺は0時~2時頃の街の雰囲…

会話について

職場に向かう途中の四つ辻にベビーカー、小さい男の子が乗っていて、お母さんらしき女性がその後ろに立ち止まってスマートフォンを見ている。道でも調べているのだろうか。 男の子が身をぐいぐい乗り出し、自分の前方に指を示して「う。う」と言う。「行け、…