twitterについて

今週のお題「眠れないときにすること」

 

 twitterについて考えることが最近多くて、どうも人間として上手に利用できていないと言うか、要するに毒だな、と思う。

 世の中、面白いものや刺激的なものを発信する人々で満ち溢れていて、それをあれもこれも、とフォローしていくんだけども、当たり前のことだけど、何十人分もリストが連なって、その内容を全部追っていく時間があるわけがないんだよな。

 こんな、理屈以前のとっても単純な事実と、「見なけりゃ損だぜ」という欲求の部分がいまだにバランスされずに、タイムラインを延々と下って下って、気づくとすごい時間が経っている…そんなことがよくある。とても。

 見ないと損をしている、という感覚が前提として誤っているのだろう。

 実際は、未確認は損得ゼロのニュートラル、もし見たら得することがあるかもね、ぐらいが本当のところだと思う。錯覚しているのだ。

 ただ、twitterで接点を持ててありがたい、という人たち、楽しいコンテンツも当然たくさんある。トータルで、まあ負けは若干かさんでるけど楽しんだ分含めればトントン、的なギャンブルみたいな感じになっている。

 

 そんなtwitterだが、先日は本当に救われる体験をした。

 コロナウィルスワクチンの2回目接種があって、キツいぞヤバいぞ、とはかなり周囲から脅かされていたのだが、これがちょっと想像を超える副反応を食らってしまった。

 接種から10時間ほどが経過した深夜1時ごろ、もともと平熱が低いのに、39℃に達する高熱が出た。当然、体に強いストレスがかかる。

 実は、俺は心臓神経症という自律神経に関するトラブルを体質として抱えている。身体に負荷がかかると、これが胸周りの神経に障って息苦しくなり、夜間眠れなくなるのだ。

 発熱に呼び起されて、この症状がモロに出た(あらためて強調しておくが、そもそもの神経的な体質であって、ワクチンの副反応とは区別される。俺は思想としての反ワクチンを否定しないが、自分がその資料に使われるのは明確に拒否しておく)。

 

 苦しい。眠れない。

 高熱のせいで時間が流れるのもおそく感じる。

 時間は2時になり、3時になり、布団の中で寝返りを繰り返しながら、俺は一体何をしていたか。

 twitterで、「39℃」で検索していた。

 そこでは、日本中の人々が39℃以上の熱を出して苦しんでいた。みな、ワクチンの副反応にやられている人々だ。

 嘆きがタイムラインに渦を巻いていた。阿鼻叫喚だ。

 そして、俺は言葉の連なりを見ながら、「…俺だけじゃない!」という安堵を感じていた。

 自分と同じく苦しんでいる境遇の人たちの情報を摂取しておのれの不安を和らげる。まこと、性格のゆがみきった話といえる

 正直、39℃も発熱したらヤベえんじゃねえのか? という心配や恐怖があり、誰も周りにいない深夜の自室は環境として感情を加速させるが、検索結果の中には「40℃いった」という剛の者もおり、自分よりヤバい状況の人を見て安心するという、本当に唾棄すべき人格の俺を大変に勇気づけた。

 

 twitterありがとう。

 これは、こころの底からそう言えた珍しい体験であり、今週のお題「眠れないときにすること」と言えば、俺は何といってもtwitterだ。そういうことになる。俯瞰してみればメンタルの弱いポンコツが自分より過酷な境遇の人を見て安心するという、かなり世にはばかる図式ではあるが、不問とする。以上、よろしくお願いいたします。

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